日本が抱える教育問題と課題・対策について

先進国と言われる日本ですが、実は教育に関して多くの問題を抱えています。

将来の日本を良くしていくためには、私たち1人1人が教育問題について真摯に向き合わなければいけません。

ここでは、日本が現在抱えている教育問題とそれに対する課題・対策についてまとめました。

この機会に、ぜひ日本の教育問題について考えてみてください。

日本が抱える教育問題とは

日本の教育には、様々な問題があるといわれています。

ここでは、その中でも主な教育問題をご紹介します。

画一的

子供たちにはそれぞれ違った個性があり、当然ながら好き嫌いや得意不得意は異なります。

しかしながら、日本では集団で同じ授業を受けるスタイルが主流となっています。

とくに生き方や価値観が多様化している現代では、個性を伸ばせない画一的な教育は大きな問題だといえるでしょう。

受け身

海外では、生徒が積極的に発言する「参加型」の授業が一般的です。

授業の中でディスカッションやプレゼンテーションを通して、自信を養っていきます。

しかし、日本では先生が授業を行い、生徒は黒板を板書する授業スタイルが採用されています。

そのため授業の中で積極性を身に付けることが難しく、また先生も生徒の理解度を把握できないままになりがちです。

暗記重視

日本では、暗記学習に重点を置いているといえます。

授業や教科書の内容をしっかりと記憶すれば試験で高得点を取ることができ、覚えた内容から何かを学ぶ機会は少ないといえるでしょう。

しかし、これでは自ら考える「思考力」が育ちません。

また、丸暗記した内容は大人になると忘れてしまうため、最終的に役に立たないことも多いといえます。

偏差値重視

学歴主義の日本社会では、大学受験に合格することが目的となりがちです。

そのため、中学時代・高校時代には偏差値のみに着目する傾向があります。

しかし、偏差値が高い人が社会で結果を残せるわけではありません。

日本を良くしていくためには、学歴主義、偏差値重視の社会構造を見直す必要があるといえます。

いじめ

連日ニュースで話題になるように、日本のどの地域においてもいじめの問題は絶えません。

学年学級制度を取る日本の学校は同調圧力が生じやすく、その結果としていじめも起こりやすいといわれています。

いじめを受けた子供は心に傷がつくのはもちろんのこと、最悪の場合には自ら命を絶つ場合もあり、日本の教育について考えるうえで避けて通れない問題だといえるでしょう。

教育格差

親の経済力によって受ける教育の選択肢が変わる教育格差も、無視できない問題です。

裕福な家庭に生まれた子供は、私立の学校に通うことも通塾することも大学進学することも可能です。

その一方で、経済力が十分ではない親を持った子供は高卒で働くことを強いられます。

そして、受けた教育の差はその後の人生を大きく左右するといえるでしょう。

日本の教育問題に対する課題

次に、日本の教育問題に対する課題についてみていきましょう。

時代・社会の変化に合わせた教育

時代や社会が変化すれば、適切な教育も変わるといえます。

しかしながら、日本の教育は100年以上前からそれほど変化していません。

価値観や生き方が多様化している現代だからこそ、新しい教育に目を向けていく必要があるといえるでしょう。

いじめへの対応

いじめはその時だけの問題ではなく、子供のその後の人生に大きな影響を及ぼします。

いじめの形も多様化しているため気付くことは簡単ではありませんが、周囲の人間がいじめを早期発見し、適切な対応を取ることが求められます。

教育格差の改善

日本ではほぼすべての子供が義務教育を受けられていますが、義務教育だけで十分だと考える人はごく一部だといえます。

すべての子供が望む教育を受けられるように、教育格差を改善する必要があります。

日本の教育問題に対する対策

では、日本の教育問題を解決するための対策としてはどのようなものが考えられるでしょうか。

以下では、問題解決につながる対策についてまとめました。

学習指導要領の改善

日本の教育の在り方を変えるためには、学習指導要領の見直しが欠かせません。

現行の学習指導要領では、考えたり表現したりする力は十分に身に付かない状況にあります。

学校で学んだことを社会で生かせる教育を目指した学習指導要領が必要だといえるでしょう。

学校と家庭の連携

いじめの問題を解決するためには、学校と家庭が連携して対応する必要があります。

子供がいじめを受けていることを親が訴えても学校が対応しないケースは多いといえます。

また、親が子供に十分に目をかけられない場合もあります。

そのような状況を改善することが、いじめの改善につながるといえるでしょう。

教育支援

生まれた家庭によって受けられる教育が異なることは、公平だとはいえません。

家庭環境に左右されずに教育を受けられる社会を作るためには、教育支援を充実させることが必須だといえます。

子供たちが生きやすい日本社会の実現を目指して

より良い日本社会にしていくためには、教育問題への対策は欠かせません。

まずは、日本が抱えている主な教育問題をよく理解することが大切だといえるでしょう。

私たち1人1人が教育問題について高い関心を持つことが、子供たちが生きやすい日本社会の実現につながるといえるのではないでしょうか。