自然災害の危険性と命を守るためにできること

日本で起こる自然災害の種類と予測可否

日本で起こる自然災害と言うと、以下のものがあります。

・台風、豪雨、大雪などの気象に関するもの

・地球表面のプレートの動きによって起こる地震

・津波、火山噴火などの海底の地震や火山活動に関するもの

上記の自然災害は、予測できるものとできないものに分かれるのは知っていますか?

予測できる自然災害

まず、予測できる自然災害は、台風、豪雨、大雪などの気象に関するものです。

気象に関する自然災害は、季節ごとの気圧や各地域の観測データからある程度予測できます。

予測できない自然災害

一方で、予測が難しい自然災害は地震です。

地震は発生頻度や過去のデータをもとに予測しますが、発生頻度にばらつきがあるため、時期・場所・規模などを正確に予測することはできません。

津波や火山噴火は、予測できる場合とできない場合があります。

例えば、津波は海底で起きた地震によって発生するケースが多いため、地震の発生を確認できれば予測可能です。

火山の噴火は、噴火事例や観測事例をもとに予測しますが、火山によって噴火事例が異なり、データが少ない場合は予測が難しくなります。

次の章からは、自然災害の現状や危険性、命を守るためにどのように備えるべきかを解説していきます。

異常気象による自然災害の現状と環境問題との関係

近年の日本では、異常気象による自然災害が増えていると感じる人も多いのではないでしょうか。

近年の異常気象の原因は、環境問題にあるとの考え方があります。

環境問題の中でも耳にすることが多い地球温暖化は、温室効果ガスの増加で地球の表面温度が上昇する現象です。

この地球温暖化の影響で、豪雨などの自然災害の発生頻度も年々増加傾向にあります。

最近の日本で起きた異常気象は、令和2年7月に発生した豪雨です。

東北地方から西日本にかけて長期的な大雨となり、約10日間の降水量が、例年同月1ヶ月分の降水量の3倍を超える地域もありました。

気象庁は、令和2年7月に発生した豪雨は、地球温暖化による気温上昇で大気中の水蒸気量が増加したためだと推測しています。

地球温暖化によって、今までにない量の豪雨が発生するなどの異常気象が増えている事実を知っておきましょう。

日本の深刻な自然災害「地震」

世界で起こったマグニチュード6以上の地震のうち、約17%は日本で発生しています。

2011年3月11日に発生した東日本大震災はマグニチュード9.0を観測され、国内観測史上最大規模でした。

予測できない大地震で多くの尊い命が失われ、心を痛めた人も多いでしょう。

日本で地震が多い理由は、日本列島が、地球表面を覆うプレートの上にあるためです。

プレートは地球上に10枚存在しますが、そのうちの4枚が日本の下にあります。

さらに、地震が起きやすい場所に多くある活火山は、世界の10%が日本にあります。

大地震が発生しやすい日本で生活するからには、地震に対する備えが重要です。

日本人の自然災害への意識の低さ

異常気象の発生増加、地震大国で自然災害の危険性が高い日本。

しかし、日本人の約60%は自然災害に対して備えていないというデータがあります。

日本で生活するには、他国以上に災害への備えが必要です。

しかし、半数以上の人が災害に対する備えてをしていないなど、自然災害への意識の低さが目立ちます。

自然災害に備えてわたしたちにできること

それでは、わたしたちは自然災害とどのように向き合うべきなのでしょうか。

自然災害に備えてするべきことは、以下3選です。

・住んでいる地域、職場周辺などのハザードマップを確認する

・緊急時の家族との連絡手段を確認しておく

・避難時に必要なものはまとめておく

ハザードマップは、自然災害による被災想定区域、避難場所・避難経路などの防災関係施設の位置が示された地図です。

自然災害時も安全に行動できるように、ハザードマップを事前に確認しておきましょう。

また、地震は予測できないため、スマートフォンの電池切れや電波がないなど、緊急時の連絡手段に困る可能性があります。

家族の安否をすぐに確認できるように、緊急時の連絡方法や集合場所を決めておくと安心です。

避難時にあると便利なものは、

・通帳

・印鑑

・持病の薬

などです。

水や保存食、その他生活必需品の備えも大切ですが、避難時は命を守ることが最優先。

避難時は最低限のものを持って行き、状況が落ち着いてから水や保存食を自宅へ取りに行くといいでしょう。

自然災害が起きてからの準備では、本当に必要なときに見つからない、手に入らない可能性があります。

落ち着いて準備できる平常時こそ、しっかりと備えておく必要があります。

災害時の警戒レベルと自然災害への心構え

災害時に逃げ遅れないために、警戒レベルを理解しておきましょう。

警戒レベルは1~5まであり、数字が大きいほど危険な状況です。

高齢者や要介護者など避難に時間がかかる人は警戒レベル3、その他の人は警戒レベル4が避難のタイミングです。

前章で解説した通り、避難経路や避難場所を事前にハザードマップで確認しておくと、緊急時に落ち着いて行動できるでしょう。

また、自然災害時に落ち着いて行動するために、誰もが災害の危険と隣り合わせだと言うことを普段から意識しましょう。

平和な日本に暮らしていると、命の危険を感じるほどの恐怖を想像しにくいですが、自然災害はいつ起きるかわかりません。

大切な命を守るために、一人ひとりが今できることを行いましょう。